セリエA第2節 vsラツィオ

 諸々の事情とストライキを経て第2節からの開幕となった今シーズンのセリエAエミレーツカップやスーペルコッパ、ベルルスコーニトロフィーなどがあったため長いサマーバケーションとかいきませんでしたが、直前の練習などを見る限り選手たちはリフレッシュして臨めたようです。アッレグリも入ったミニゲームはちょっとおもしろそう。

 新シーズン開幕ということで移籍加入選手が気になるところですが、蓋を開けてみればメクセス、タイウォは怪我でしばらく見られそうにないとのことでちょっと残念。そんな中アクイラーニが新戦力としては唯一スタメンで出場していたのですが、まだそこまでチームとしての動きはできていないのが残念。というか守備サボりすぎです。トップ下にはありがちですけど。

 そうしたぎこちなさの隙を突いてうまく攻めてきたのがラツィオ。試合開始直後から早いタイミングで最終ラインの守りづらいところに上げてきて2点あっさりとやられてしまいました。昨シーズンまでだと通常あの位置からのロングボールにはサイドバックよりもセードルフアンブロジーニが対応するのがミランの守備ゾーンなのですが、そこを完全に使われてしまってました。

 考えてみればルイ・コスタ以降はっきりとしたトップ下を置いていないミランのシステム。アッレグリが監督になってからもプレッシャーを嫌ってサイドにポジショニングしたいロナウジーニョや明らかに前を狙う気満々のロビーニョ、パトがその位置に入っていましたし。まあ以前のようにトップ下にファンタジスタを置いて、攻撃はそこを経由していくっていうシステムが難しくなっているので当たり前なのかもしれませんが。

 まだ開幕戦ということで今後どうなるかはわかりませんがアクイラーニもきちんと守備に回ってもらわないとレギュラー獲得は難しいんじゃないのかと思います。パスで打開するだけならコンディションのいいカッサーノでも十分行けますし。

 ただ2失点してからの実力を見せつけるようなサッカーは見ていて安心できました。前半であっさりと同点まで持っていったのもそうですが、イブラヒモビッチの懐の深さとカッサーノのタイミングはやっぱり相手ディフェンスからしたら脅威です。もう少しうしろやサイドからの飛び出しがあれば攻撃の幅も広がっていたのが惜しいところですね。

 全体的には昨シーズンの流れを踏襲しているように見える今年のミラン。大型補強がなかったことでビッグイヤーは無理とか言われてますけど要所要所に適切な人材がいること、そして層が厚いことは間違いないので1戦1戦楽しみです。去年のような怪我による大量長期離脱が出ないことを願いつつ今シーズンも応援していきたいと思います。